親指シフトよ、これ以上近寄らないでくれ!
なんとなく、自分のタイピング速度は遅いと思っていた。しかし測ってみたら、「速い」と自慢できるほどではないが、「遅い」というほどでもなさそうなことがわかった。
あら?こういうの初めてやってみたけど、自分は「タイピングが遅い人」ではなかったかも。
— 猫アレルギーマン (@Neko_Inu_) 2017年7月5日
今日の腕試しタイピング(ローマ字)の結果は「S」スコア「269」でした。 https://t.co/rTWeZNQmwP #etyping #et_r pic.twitter.com/fNTxL7E9RC
自分のPCを持ち始めた時はキー配列を覚えるためにタイピング練習ソフトなんかで練習したこともあった。しかし覚えてしまってからは特に速くしようと努力はしていなかった。自分のタイピング速度に対する認識はその時のままだったが、どうやらPC使用歴とともに速くなっていたようだった。
ならば少し練習してみるもの面白いかもな、と思った。
最近、新しいスキルを獲得するスキルという意味で使われる「メタスキル」というものに興味を持っている。そのメタスキルを観察するためには、成長のフィードバックがわかりやすい物事のほうがいい。そういう観点からも、タイピングのような短時間で結果が数値でわかり、運要素も少ないものはちょうどいいように思える。
と、そこまで考えたところで、自分はタイピング速度で不自由していないことに気づいた。文章を考えるスピードにタイピングが追いつかなくて不便に思うことなど滅多にないのだ。
ならば新しい入力方式を学ぶのも面白いかもしれないと思った。しかしかな入力は向いてなさそうだった。なぜなら僕は手が小さいので、キーボードの上のほうが打ちづらく、ローマ字入力のさらに上の段も多用するかな入力などフィジカル的にハンデを負いすぎるからだ。では他には……と考えて親指シフトという入力方式を思い出す。
親指シフトというのは、キーの同時押しを駆使して効率的に日本語を打てるようにした入力方式だ。基本的に1文字1タイプなので、頭の中で発する音と手が動くタイミングがほぼ一致している。そのことにより、ローマ字入力よりも直感的にタイピングができるようになり、「指がしゃべる」だとか「キーボードが消滅する」だとか言われている。入力効率が上がるのでタイピング速度も向上するとも言われているが、それはあくまで副産物らしく、多くの親指シフトユーザーは快適性を一番に挙げる。大量の文章を書くのに向いているため、親指シフトに惚れ込んでいる文筆家も少なくない。あとMacでも簡単に導入できるらしい。
詳しく知りたい人は以下の記事あたりを読むといい。
以前から存在は知っていたが、改めて調べると興味深い情報が次々と出て来る。親指シフトの世界は思ったよりも深く、僕にはまだ底が見えない。
文章に関して調べていると、たまに僕をいざなう怪しい影を見かけることがあった。親指シフトだ。今までずっとそいつを無視していたが、今回は少し揺らいでいる。
親指シフトよ、これ以上近寄らないでくれ!
でないと君に魅入られてしまうかもしれない……