CGMプランナーと名乗ることにしてみた

 かねてから自分をどう表現すべきか悩んでいた。やっていることは「Webディレクター」や「Webプランナー」と言えなくもないが、それらは受託開発における役職のニュアンスも含んでいる。しかし受託開発なんてやったこともないので、そういった既存の肩書きはどうもしっくり来ない。探しても探しても、自分が掲げるべき看板は見つからない。こうなったらもう自分で考えるしかない。そんな結論に達した。

 では自分の何が価値を生み出しているのかなぁと考えると、「CGMを考えること」であるような気がした。それ以外のタスクもたくさんやっているものの、自分じゃないと出来ないことではない。「もし自分以外がやっていたら全く違う結果になっていただろうなぁ」と確信を持てる作業は、「CGMを考えること」だけだ。

 そもそもCGMとは何かというと、「コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア」のことである。要はユーザーがコンテンツを投稿して成り立つサイトだ。世間に広く知られているものではないが、Webに慣れ親しんでいる人には説明するまでもない用語かもしれない。

 僕は多くのWebサービスを考えてきた。プロダクトになっていないものを含めると100以上ある。しかし多種多様なものを考えたわけではなく、その多くがCGMである。CGMを考える作業の大半はユーザー、つまり人間について考えることだ。人間がどういう欲求を抱くか、そしてどう欲求に応えるか。人間がどう動くか、そしてどう動かすか。そんなことをずっと考えてきた。その作業自体は僕でなくても出来るが、僕が考えたものと似たようなものが出来上がることはないだろう。そういう意味で代替不可能な役割を担っていると言えるはずだ。

 だからより希少性の高い性質を看板として表に出すならば、「CGMプランナー」が妥当なんじゃないかと思ったのだ。そういう肩書きを目にすることはあまりないが、Web界隈なら何をする人間なのかなんとなくわかってもらえるはずだ。そして少なくとも「Webディレクター」や「Webプランナー」なんていう、看板として貧弱すぎるものよりは強く機能するように思う。

 

 というわけで今日からCGMプランナーはじめました。