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日本人に足りないのは努力じゃなくタンパク質

運動不足で木になった

僕は運動不足で体が重く硬くなるのが嫌いだ。しかし普通に生活をしているだけだと運動する機会をまったく得られないので、昔からジムに通っていた。

しかし引っ越すことになったので、それまで通っていたジムを退会した。引越し先から歩いて通えるところにはジムがなかったので、そのままジムに行かない日が半年以上続いた。

すると僕は完全に運動不足になってしまった。体が重くなり、肩や腕は木のように硬くなり、足は根を張り、土から養分を吸って生活するようになった。土うめぇ。(※感じ方には個人差があります)

これではいかんと思い、僕は休みの日に電車ですぐ行ける場所にあるジムに入ることにした。

ゴールドジム芸人デビュー

候補となるジムはいろいろあったので、

  • 筋トレのみ
  • 土日だけ

という条件で探した。プランとしては、土日祝日のみ通えるホリデー会員だ。

すると、なんとあのゴールドジムが一番安かった。マシンも一番充実していたので、ゴールドジムのホリデー会員になった。

トレーニング内容

やるのは基本に筋肥大トレーニングだ。少ない回数を高負荷で行う。

だいたいこんな感じ。

  • 胸筋鍛えるマシン12回×3セット
  • 広背筋鍛えるマシン12回×3セット
  • 肩鍛えるマシン12回×3セット
  • 腹筋鍛えるマシン12回×3セット
  • 背筋鍛えるマシン12回×3セット

それぞれウォーミングアップとして楽勝に上げられる負荷で12回1セットをやっている。

ウォーミングアップ以降の重さは、12回×3セットがギリギリこなせない程度の負荷だ。ちょうど3セット目の後半で潰れ、負荷を1段階下げてなんとか3セット目をやりきることができる程度に設定する。

大したトレーニング内容じゃないのでだいたい30分もあれば終わる。ジムが混んでいると待ち時間が生じてしまうが、それでも1時間もかからない。

これに加え週に1回テニスをしており、下半身への負荷が結構強いので、筋トレは上半身のみにしている。

トレーニング効果

やり始めはそれなりに効果が出たが、それ以降はまぁ週1のぬるい筋トレなのでぬるい効果しか出なかった。

さらに追い込む方法も検討した。潰れたら負荷を下げ、それで潰れたら負荷を下げ、というのを繰り返し、全く上がらなくなるドロップセット法というのも試した。めちゃくちゃ強烈に筋肉痛になり、かなり効いている実感はあったが、強靭な精神力が必要とされるので続かなかった。

強度を高くする方針だと、それに比例して要求される精神力も高くなってしまう。そこまでして筋トレをする気はなかったので、強度を高くするやり方に限界を感じた。

そこで方針を大きく変え、全く違う方向から攻めてみることにした。

そうだね、プロテインだね。

筋肉が付く速度がまるで違ってくるので、筋トレとプロテインはセットだ。タンパク質がないと筋肉は育たない。

筋トレの直後にプロテインを飲むといいとも言われているので、いつも筋トレ直後にプロテインを飲むようにしていた。

しかし近年の研究では、一般レベルの筋トレであるなら、いつ飲んでも大して変わらないらしいということを知った。筋肉はゆっくり大きくなっていくものなので、筋トレ直後かどうかとか当日かどうかなどはあまり重要でなく、継続してタンパク質を摂り続けていることが重要であった。

だから新しい方針では筋トレ直後にこだわってプロテインを飲むのをやめた。代わりにプロテイン代を惜しまず、1回につきタンパク質20g分のプロテインを、毎日朝晩に飲んでみることにした。普通の食事でもいつもより少しだけ肉をたくさん食べた。新しい方針とは、タンパク質大量投入作戦だ。

新しいトレーニング内容

タンパク質大量投入作戦に移行しても、週1回のトレーニング内容は以前とほぼ同じだ。

しかし、強度を大きく下げた。潰れるほどの負荷はやめた。軽くこなせるくらいにはしないが、なんとかこなせそうな程度の負荷にして、もし潰れそうになったらささっと負荷を1段階下げて確実にこなせるようなズルをする。決して追い込まない。12回×3セットが思ったよりずっと楽にこなせてしまっても、次の週に負荷を上げる。

重いものを動かす気力が湧いてこないような時は、適当にやってこなせる程度に負荷を落とし、つらくならない程度で徐々に負荷を上げる。

各セット間の休憩時間は1分程度。それより速くても遅くても気にしない。休憩で差が出る程のことはやっていないのだ。

タンパク質大量投入作戦の効果

なんと1,2ヶ月で体重が5kgくらい増えていた。ウエストは細くなっていて、おそらく体脂肪は減っているので、筋肉量の増加は5kg以上と思われる。なにこれ。筋トレはぬるくしたのに。

思ったより筋肉が付いてずんぐりしてきたので、プロテインは1日1回に減らした。胸板の厚さがゴリマッチョの片鱗を見せてきてしまったのだ。別にゴリマッチョになりたいとは思っていないので、増量よりも筋肉量の維持と体脂肪の減少が優先となった。

欧米か! 欧米人じゃないけど。いや、でもこれが欧米の本質か!

あまりの変化に驚いた。ハードにやったときの努力が馬鹿らしくなった。足りないのは努力じゃなく圧倒的にタンパク質だった。

まるで欧米人のような筋肉の付き方だったので、もしや欧米人との体格の差ってほとんどタンパク質摂取量が要因じゃないのか? とも思った。

そこで、タンパク質の摂取についていろいろ調べてみた。

摂るべきタンパク質の量

毎日摂取すべきタンパク質の量をかなり大雑把にまとめてみる。

  • 一般人なら体重1kgにつき1gくらい
  • 筋トレするなら体重1kgにつき2gくらい
  • 本気で体を作りたいなら体重1kgにつき2g以上を死守

ちなみにアメリカではトップアスリートなら体重1kgにつき4gを超える量を摂るべきなんて言われてたりもするらしい。

これを体重60kgで考えてみる。

  • 一般人なら60g
  • 筋トレするなら120g
  • 本気で体を作りたいなら120g以上
  • メリケンゴリマッチョは240g

食材で考えてみる

肉を100g食べればタンパク質100が摂取できるわけではない。タンパク質の摂取量は当然ながら食材のタンパク質含有量に左右される。

タンパク質含有率が高く、なおかつそれなりの量を摂取しやすい食材はやはり肉だ。その中でもよりタンパク質含有率が高いのは鶏ささみと牛肉だが、それでもタンパク質含有率は以下の表を参考にすると20%程度である。消化吸収の優れた人が100g食べたとしても、最高で20gしかタンパク質を摂取できない。

www.eiyoukeisan.com

先程のタンパク質摂取量のまとめを、牛ステーキで考えてみよう。

  • 一般人なら300g
  • 筋トレするなら600g
  • 本気で体を作りたいなら600g以上
  • メリケンゴリマッチョは12000g

メリケンゴリマッチョやばい。

これは1日の摂取量だから3回に分けてもいいとはいえ、600gだと3回に分けても1回200gだ。牛肉200gは結構しっかり食べた気になれるし、毎食その量だと楽じゃない。

もちろん、肉を他の食材に変えてもいい。しかし白米のタンパク質含有率は約2.5%だ。牛肉600gのうち100gを白米に変えると、1日肉500g白米800gになってしまう。達成難易度が上がりまくる。

鶏ささみに変えると少しだけ量が少なくて済むのだが、鶏ささみをたくさん食べるのは結構つらい。

一番現実的かつ効率のよい牛肉で考えてもこれなので、ごく普通の食事をしていたら、筋トレをする人が求められるタンパク質量は到底摂取できない。

平均的摂取量との比較

以下のページの表で日本人のタンパク質摂取量の平均を見ると、平均的な体重で平均的な食事をしていれば、だいたい体重1kgにつき1gに近いタンパク質を摂っていると考えていいだろう。

www.meiji.co.jp

ごく普通の生活をしているならば、タンパク質の面ではそれで問題ない。だが、筋トレをしている場合にはタンパク質が少なすぎる。普通の食事でまかなうなら毎食2人前にしないと必要なタンパク質を摂れない。そんなに食べるのは無理だ。カロリーも倍になってしまうので、脂肪も増えてしまう。

プロテイン飲みまくれ

普通の食事で必要なタンパク質まかなうのには無理があるので、プロテインが役に立つ。プロテインは水で飲めばカロリーが低めでありながら、1回15g~20gのタンパク質摂取できるようになっている。体重60kgならば、毎日の食事に加えて3回飲めば、体重1kgにつき2g前後のタンパク質を摂取できる。

とはいえ、毎日3回も必要だったとは。予想していたよりも多い。2回にしただけでも筋肉の付き方がガラリと変わったので、これは過剰かもしれないともおもった。しかしまだ伸び代は結構あったようで、プロテインを飲む回数をもう1回増やしていたらさらにもう一段回速いペースで筋肉を付いただろう。プロテインすごい。

筋トレの質が筋肉の付き方を大きく左右するようになるのは、おそらく体重1kgにつき2gを維持できるレベルになってからだと思われる。2gを超えなくてももちろん筋トレの質は常に筋肉の付き方に関わってくるだろうが、最大の要因ではなさそうだ。

ゴリマッチョを目指すのではなく、単に健康やスタイルのために筋トレをしている人は、今すぐハードな筋トレをやめるべきだ。怪我をしないフォームで、ぬるめの筋肥大トレーニングをやるのだ。ハードにやるのは毎日体重1kgにつき2gを目指してプロテインを摂取し続けてからだ。筋肉量に関しては、おそらくごく普通の人が求めるレベルまで簡単にたどり着く。

アメリカ人のタンパク質摂取量

ちなみにアメリカ人の成人男性の1日のタンパク質摂取量は100g前後である。なのでアメリカのごく普通の食事をしたら100gくらいタンパク質を摂取できると考えていいだろう。

先程の表だと、日本の成人男性はだいたい75~85gだ。だから日本のごく普通の食事をしたら75~85gくらいのタンパク質が摂取できると考えていいだろう。

アメリカは日本より平均体重が重いが、それを体重の差を考慮しても、アメリカ人のほうが日本人よりも多くのタンパク質を摂取しているのかもしれない。日本人とアメリカ人の体格に大きな差があるのは、もしかしたら人種的な体質の差より、タンパク質摂取量の差によるところが大きいのかもしれない。

努力するにはまだ早い

筋トレをしたり運動をする習慣を持つ日本人は多い。そして同時に、筋肉をもっと付けたいと思う人も多いだろう。

そんな時、ついトレーニング強度を上げることだけで筋肉を増やそうとしていないだろうか。だがちょっと待ってほしい。それはあまりに非効率で、馬鹿げた努力だ。

日本のごく普通の食事をしている場合、ちょっとくらい肉を多く食べたりプロテインを飲むくらいじゃ必要なタンパク質を摂れない。体重60kg前後の人なら毎日3回プロテインを飲めば、必要なタンパク質を楽に摂取でき、筋肉量を楽に増やせる。努力が重要になるのはそれができてからだ。

しかし日本に暮らしていると、なんだか努力を優先するほうがいいように思えてしまう。そういう空気なのだ。安易な因果関係を見つけ、苦労するから成長すると考えたくなる。

そんな空気に対して、僕は声を大にして言いたい。日本人に足りないのは努力じゃなくタンパク質だ。とにかくプロテインを毎日3回飲むのだ。たったこれだけのことができない人間に対し、努力が適切に報いてくれることはないだろう。